News

売り出し価格について②~3種類の価格「最低価格」「売れる価格」「売りたい価格」~

無料査定依頼は下記から承っております。「まずは査定額だけ知りたい」という方もお気軽にご相談ください。

2023/11/16

売り出し価格について②~3種類の価格「最低価格」「売れる価格」「売りたい価格」~

売り出し価格

 

売り出し価格は売主が自由に決めることができますが、安すぎれば損をするかもしれないし、高すぎれば売却までに時間がかかってしまうかもしれません。

このため、「最低価格」「売れる価格」「売りたい価格」の3種類の価格を明確にして、媒介契約を結んだ不動産会社と相談のうえ、適切な売り出し価格を決める必要があります。

 


 

「最低価格」「売れる価格」「売りたい価格」

 

3種類の価格

 

①「最低価格」

最低価格は、いくら以上で売りたいという最低水準の売却希望価格のことです。

基本的に、住宅ローン残債や売却時に必要な費用(仲介手数料など)に基づいて決めます。

住宅ローンの残債がある場合を例にすれば、

「ローン残債 + 売却時に必要な費用 – 支出可能な現金」

で算出できます。次の物件を購入するのならその頭金など、買い替えに必要な資金も加味して計算します。

最低価格をあらかじめ決めておけば、売り出し価格を下げる時や購入検討者から価格交渉があった場合に、慌てることなく冷静な判断を下すことができます。

 

②「売れる価格」

売れる価格は、一般的に不動産会社の査定額が該当します。

査定額は「売出後3ヶ月程度で売却できると予想される価格」のことで、売り出し価格を決める時に最も参考になる価格の一つです。

ただし査定額はあくまでも予想価格ですので、売却を確約するものではありません。

 

③「売りたい価格」

売主が売りたいと思う希望の価格です。

「最低価格 < 売れる価格 < 売りたい価格」の順で高くなることが多いため、「売りたい価格」を追求するのが理想的です。

 

売り出し後の価格操作は計画的に

 

価格操作

 

「最低価格」「売れる価格」「売りたい価格」、これら3種類の価格に基づいて売り出し価格が決まれば、不動産会社の販売活動が始まります。

 

一般的に、売り出し価格に一番近いのが査定額です。査定額は3ヶ月程度で売却できると予想される価格なので、それより短い期間で売りたい場合は、少なくとも査定額と同等か、その額より多少安くする必要があるかもしれません。

 

妥当な価格であれば、査定価格で売り出して、その後値下げするのも良いでしょう。その場合は、事前に値下げを判断する時期と下げた後の価格を決めておいて、あくまでも「最低価格」以上を維持することに留意しましょう。

 

値下げを検討するタイミングとは

 

値下げ

 

妥当な値付けをしていても、該当物件の周辺エリアで競合物件の供給が多かったり、需要が少なかったりすると、反響も限られ、売却の目安となる3ヶ月を超えても購入希望者が見つからない……という可能性があります。

 

そのような場合は、売り出し価格を下げるのも一つの手段です。割安感から、興味をもつ購入希望者が現れるかもしれません。また、購入希望者が現れたとしても、購入希望価格が売り出し価格より低い場合などは、さらに値引きを検討する必要が生じてきます。

 

売却に関連する「価格」

 

売却に関する価格

 

ここまで、売却に関連するいろいろな「価格」が出てきました。改めて、それらの「価格」について整理しておきます。

 

「査定額」:不動産会社が算出する価格。査定額が売り出し価格になることが多いようです。

 

「売り出し価格」:市場に売り出す際の価格。チラシやインターネット広告に記載される価格です。売り出し後に値下げなどを行うと、その都度変わります。

 

「購入希望価格」:購入希望者が買付証明書に記載する価格。売り出し価格と同額であることもあれば、売り出し価格より低い金額が記載されている場合もあります。通常、価格交渉が入ります。

 

「売却価格」:実際に売却が決まった価格であり、売買契約書に記載される金額。成約価格・取引価格とも言います。

 

値引きが無ければ、売り出し価格がそのまま売却価格となります。値引きがあれば、売却価格は売り出し価格を下回ります。

不動産会社の「仲介」にて市場で購入希望者を探して売却するのではなく、不動産会社に直接買い取ってもらう「買取」で売却するというケースもあります。

 

最後に

 

売却成功

 

不動産売却で納得できる結果を得るためには、しっかり査定をおこなって、「売れる価格」で売り出すことが重要です。

 

それでも販売状況によっては値下げが必要になることもあります。

あらかじめ「最低価格」決め、それを下回らないように留意しつつ、ご自身でも周囲の売り出し物件と比較し不動産会社のアドバイスをよく聞きながら売却を進めれば、不本意な結果を招くことを防ぐことができます。

「最低価格」「売れる価格」「売りたい価格」、これら3種類の価格を明確にしておくことが大切だと言えそうです。